ランドセルの色は、ついこの間まで、男の子が黒、女の子が赤と決まっていたように思えるのだが、最近街で見かける色は、水色や薄紫の優しいパステル色あり、鮮やかな緑やビビッドな黄色あり、中にはキャメル色とか銀鼠色のような、大人っ…
一般に、実物を小さくした見本や模型のことを、雛形(ひながた)と呼ぶ。これが染織世界の語句になると、「ひいながた」という呼び名に変わる。意味は実物の手本なので、「ひながた」と変わりはない。だが違うのは、これが友禅模様の見本…
このブログでは毎月一度、一つのテーマにそって、キモノと帯と小物を合わせたコーディネートをご紹介している。出来るだけ季節に相応しい品物を用意し、取り上げるアイテムにも偏りが無いように気を使いながら、その月の組み合わせを考え…
現代は、不寛容な社会と言われている。「みんなが同じであること」に強い意識があり、少数派の主義や信念を認めず、強く批判をしてしまう。そしてそれは、時として人格の否定にまで及んでしまうことがある。この原因は、社会全体に蔓延る…
今年は、葉の色付きがかなり遅れている。原因は言うまでもなく、暑さが長く続いたこと。9月中はほとんど夏、そして10月に入ってからも、中旬まで秋とは程遠い陽気が続いた。ようやくこのところ、朝夕の気温が10℃以下に下がり、昼間…
「結構、県外の個人宅へ送る品物が多いですね」と、店に荷物を受け取りに来る宅急便の兄ちゃんからよく言われる。店から品物を発送する時には、取引先宛てを佐川急便、お客様宛をヤマト便と分けているが、お届けする時間を細かく設定でき…
キモノが好きな方であれば、「裏優り(うらまさり)」という言葉の意味は、ご存じのはず。着姿から全く見えない羽織の裏や、ちらりとだけ覗く長襦袢や八掛に、凝った模様や上質な生地を使う。表に出るキモノや帯より、見えない裏モノにこ…
今年の夏は特別な暑さが続いたが、ここ数年の異常な気象は日本ばかりでなく、地球規模で広がりを見せている。中でも、温暖化の進行が最も顕著な場所として注目されているのが、地球の両極・北極グリーンランドと南極大陸である。ここ半世…
秋分は、夏から秋へと季節を分ける分水嶺。この日を境に、昼は短く夜は長くなる。確かに最近、日暮れが少し早くなったと思うが、季節が動く気配はほとんど感じられず、暑さが居座ったまま。そのために、各地でヒガンバナの開花が遅れ、お…
「一事が、万事」とは、小さなこと一つを見れば、全てのことが判るという意味だが、この諺は和の装いにも当てはまるように思える。どのようなことかと言えば、合わせる帯〆や帯揚げの小物類、袖から少し覗く長襦袢や、裾からチラリと見え…