バイク呉服屋の忙しい日々

職人の仕事場から

経済産業大臣が認可した工芸品には、必ず伝の文字と日の丸を組合わせたマークが貼ってある。この「伝統マーク」は、国のお墨付きを得た「伝統的工芸品」である証だが、これを貼ることの出来る製品は、国の求める技術や技法、原料を使うこ…

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一般的に、彫刻刀という道具を使う機会は、あまり無い。記憶にあるのは、小学校の図工の時間で、版画を作る時に使ったくらい。子どもが使うものなので、種類は、刃先が丸い丸刀、平らな平刀、三角の三角刀、尖っている切り出し刀などに、…

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重要無形文化財保持者・いわゆる人間国宝の認定が始まったのは、戦後10年が経った1955(昭和30)年のこと。これまでに371名が認定を受けたが、我々呉服屋と縁が深い染織関係では49名の人間国宝が生まれ、このうち現存者は1…

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言うまでもなく「おはしょり」とは、長く誂えてあるキモノ丈を調整するために、帯の下端で折り返す生地のことであり、通常の長さは2寸(7cm)程度。この施しを、女性の着姿では欠かすことが出来ない。 おはしょりを語源とする動詞に…

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数日前に甲府駅近くの踏切で、新宿行特急・あずさの通過を待った。この踏切は、駅のホームから50メートルとは離れていないために、電車のスピードが上がっておらず、外からでも車内の様子が見渡せる。バイクに乗ったまま、何気なく乗車…

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先週末、大学入試センター試験が実施された。1979(昭和54)年から始まった共通一次試験のあとを受け、1990(平成2)年から始まったこの方式も、今年が最後となる。来年からは、新しく大学入学共通テストが始まるが、改革の目…

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呉服屋が扱った品物は、たとえその店が閉じてしまったとしても、お客様の箪笥の中では生き続けている。そして、キモノや帯を取り出さなくても、店名入りのたとう紙を見るだけで、その店のことを思い出すこともあるだろう。 フォーマルな…

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どんな仕事でも同じだが、経験を積むことは何より大切であろう。新人の頃、全く見えていなかったことでも、年を経るごとに理解が深まり、それはやがて、道を究めたオーソリティとして地位を築くことに繋がる。やはり、失敗も成功も知り尽…

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江戸時代から続く商家の「暖簾分け」は、長い間奉公し、店に貢献してきた者に対し、その独立を手助けする制度。同じ屋号を使うことを許可し、磨いてきた商才を発揮する場所を与える。時には、持っている顧客を分け与えることもある。これ…

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紋の需要は、フォーマルモノの売れ行きと大きく関わっている。第一礼装として使う、黒留袖や喪服、男モノ黒紋付には絶対に紋を欠かすことは出来ず、それに準ずる色留袖や色無地にも必要になる。 とはいえ、どの家にも和装のフォーマル品…

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このブログに掲載されている品物は、全て、現在当店が扱っているものか、以前当店で扱ったものです。

松木 茂」プロフィール

呉服屋の仕事は時代に逆行している仕事だと思う。
利便性や効率や利潤優先を考えていたら本質を見失うことが多すぎるからだ。
手間をかけて作った品物をおすすめして、世代を越えて長く使って頂く。一点の品に20年も30年も関って、その都度手を入れて直して行く。これが基本なのだろう。
一人のお客様、一つの品物にゆっくり向き合いあわてず、丁寧に、時間をかけての「スローワーク」そんな毎日を少しずつ書いていこうと思っています。

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