「立春大吉」と、縦書きされた符が貼ってある寺や家がある。これは、何を意味するものかご存知だろうか。「立春」とあるので、何やら節気に関わることと考えられよう。 1247(寛元5)年の立春、曹洞宗の開祖・道元が、仏法の広まり…
海老茶色の結城紬地マフラーを首に巻き、黒いダウンジャケットを羽織る。バイク呉服屋が、冬の外回りへ出かける時の姿である。 バイクの荷台には、バイク呉服屋特製の「品物預かり板」が取り付けてある。この板は、長さが1尺4寸5分(…
「通りゃんせ」は、謎の多いわらべうたである。子どもの七歳の祝いに、神社(天神様)へお参りにいく様子が唄われているのだが、唄の最後の歌詞に、「行きはよいよい、帰りはこわい、こわいながらも通りゃんせ、通りゃんせ」とある。 何…
日本人は他人に対する時に、「すみませんが」とか「申し訳ありませんが」という言葉が先に出てくる。感謝の言葉も、「ありがとう」よりも「すみませんでした」であることの方が多い。欧米人から見ると、このような日本人の姿は、不思議に…
Jリーグの試合では、上半身裸のまま声をからし続ける若いサポーターを見かけることがよくある。試合の熱気と興奮で「服なんか着ていられるか」ということだろうが、彼らは、現代の「裸族(らぞく)」と呼べるような存在であろう。 だが…
マニキュアフィンガー・ロザリオビアンコ・ゴルビー・藤稔・ベリーA・アジロン。 これは全てブドウの名前だが、皆様はいくつご存知だろうか。 マニキュアをした爪のように、細長い形をした粒が特徴的なのが、マニキュアフィンガー(赤…
大変便利なことに、読者の方がどのような言葉を検索して、このブログにたどり着いたのか、私の方でわかるようになっている。例えば、「ぐし縫い」と検索されて、このことが書かれている稿を読まれ、そこから他の稿へと進まれる方がおられ…
バイク呉服屋は、暑さには敏感だ。日中の温度は、バイクで外を走っていれば大体わかる。長年の経験で、気温が36℃を超えると、異常な暑さだと体が自然に感知する。信号待ちで止まった時の汗の吹き出し具合や、靴が溶けるように感じる陽…
「形通り」とか「形に嵌まる(かたにはまる)」とは、常識的、または標準的という意味であり、無難だが面白みに欠けるような時に使われる熟語。一方、「形破り」や「形に嵌まらない」は、規格外で個性的なことを表す言葉である。 人生に…
日本国憲法の三原則は、言うまでもなく、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義である。昨今の政治家の発言などを聞き及ぶと、どうもこの三つが全て揺らいでいるかのように見える。 為政者が、自由な発言や報道を封じたり、自分の都合の…