私は、1959(昭和34)年の生まれだが、この頃はまだ、キモノを日常着として使っていた時代。外に働きに行く女性は少なく、多くの人の日常が家庭の中にあった。未婚女性は「家事手伝い」として家に残り、花嫁修業と称して、料理や洋…
呉服屋にとって「はんなり」という京言葉は、とても馴染みのある修飾語だ。バイク呉服屋も、はんなりとした着姿とか、はんなりとした色合いなどと、稿の中でも良く使う。だが、具体的に何をもって「はんなり」と表現するかと問われると、…
日本における本格的な貨幣制度は、江戸の草創期・1601(慶長6)年に徳川家康の手で、金貨(慶長小判)や銀貨(慶長丁銀)が鋳造されたことに始まる。この貨幣の鋳造場所は、金が現在の日本橋本石町であり、銀は言うまでも無く中央区…
昨年6月に誕生した、上野動物園の双子のジャイアントパンダ・シャオシャオとレイレイ。その一般公開が、今月から始まる予定だったが、新型コロナ・オミクロン変異種の急速な蔓延により、都立施設は閉園となって公開は延期された。今回最…
あけましておめでとうございます。例年のように、年の初めはゆっくりと休ませて頂いたために、松の内が終わった8日が仕事始めになりました。今年も、何かと制約の多い一年となりそうな気配ですが、どうぞよろしくお願い致します。 &n…
月の末日や年の末日にあたる晦日、大晦日には、つごもり、大つもごりの別名がある。「みそか」ではなく「つもごり」と読ませる理由は、明治以前に採用されていた太陰暦だと、月の末は月の光が全く見えない「新月」に当たるから。 この光…
先月、日本修学旅行協会は、全国の国公私立中学校の3056校を対象として、修学旅行先にどこを選んだのかを調査した。回答があったのは1046校で、実施したのは500校(47.8%)。行先の第1位は京都、2位は奈良と順当だが、…
英語のインフラストラクチャ(infrastracture)は、基盤あるいは下支えと言う意味を持つが、日本では「インフラ」と略して使われ、人々が生活や産業等の経済活動を営む上で不可欠な「社会基盤(社会インフラと称する)」の…
先頃、明治安田生命から発表された、今年生まれた子どもの名前ランキングを見ると、男の子の一位は「蓮(れん)」で、女の子の一位は「紬(つむぎ)」。蓮君が一位になるのは2年ぶり7回目で、紬ちゃんは初めての一位だそうだ。 最近子…
経済産業大臣が認可した工芸品には、必ず伝の文字と日の丸を組合わせたマークが貼ってある。この「伝統マーク」は、国のお墨付きを得た「伝統的工芸品」である証だが、これを貼ることの出来る製品は、国の求める技術や技法、原料を使うこ…