「降る雪や、明治は遠くなりにけり」と、俳人・中村草田男が詠んだのが、1931(昭和6)年のこと。 これは、雪の降る日に、自分の母校である青南小学校(現在の東京港区立青南小学校)を20年ぶりに訪ね、その時の思いを詠んだ句で…
「Key man・鍵を握る人」とは、文字の通り、物事の中心となる人物であり、この人の思考力や仕事の進め方などで、成否が決まる。 キモノや帯を社会へ提供するという意味において、鍵を握っているのは、やはり呉服屋である。消費者…
相続の手続きとは、何と厄介なものか。母親が遺した財産など、たかが知れているというのに、本人や相続人の戸籍謄本や印鑑証明、銀行の証明等々、様々な書類を準備しなければならない。 父や妹は、最初から手続きを面倒がっていたので、…
建築物の配置や装飾品の図案では、色や形状が中心軸を境に左右とも、同形で均等に配置されていることが多い。この相称性のことを、シンメトリーと呼ぶ。人の心理として、左右にズレや歪みがなく、均等であるものに対しては、自然と美しさ…
モノを持たずに暮らす人のことを、ミニマリストと呼ぶ。必要最低限のモノしか持たず、シンプルに生きる。こんな人々が注目され始めたのは、今から10年ほど前だ。 無駄なモノを徹底的に省くというのは、「もったいない」という精神から…
日曜夕方のテレビ番組の定番といえば、笑点とサザエさんだろう。お馴染みのテーマ曲が流れ始めると、明日から始まる仕事や学校のことを考えて、憂鬱な気分になる人達が大勢いるようだ。こんな日曜のうつっぽい気分のことを、「サザエさん…
二十四節気の雨水(うすい)を過ぎると、少しだけ春の足音が聞こえてくる。先週の金曜日には、東京で20℃を記録し、各地で春一番が吹いた。この風は毎年、雪から雨に変わる・雨水の頃にやって来る。この先は、寒い日が三日続くと、暖か…
大学入試センター試験まで、あと一週間。受験生にとっては、今が、最後の追い込みであり、神経を尖らす日々が続いているように思う。 5年後の2021(平成33)年度からは、新しい試験制度(大学入学希望者学力評価テスト)が始まる…
加賀友禅の作家が、自分の作品に付ける落款は、どれも個性的だ。この印は、作品に対する署名(サイン)であり、証明ともなる。 大概、自分の名前からひと文字を選び、巧みに図案化している。例えば、毎田仁郎氏の落款は「仁」だが、部首…
リオ・オリンピックも終盤。体操・水泳・柔道・レスリングなどでは、期待された選手が期待通りのメダルを獲得している。そして、個人での表彰台には上がれなかったものの、卓球の福原愛ちゃんや、男子7人制ラクビーの選手達の頑張りは、…