普段、ほとんど呉服関連の情報には触れていない。同業他社を始め、問屋やメーカー、作家や職人、そして消費者の中のキモノ愛好家など、様々な方々が様々な形で情報発信をしている。最近の主流はSNSだが、私自身は、Xにもフェイスブッ…
涼やかに見える色の組み合わせを考えてみると、それはやはり青と白になるだろう。青をイメージするものは、空や海や水であり、我々が住む星・地球の色もまた青である。青は、常に人の傍らにある自然な色として、存在していると言えるだろ…
和装における特徴的なオシャレとは、何か。それはやはり、着姿から見えないところや目立たない場所に、華麗な色や意匠を凝らすことだろう。何かの拍子で、キモノの裾が返った時に見える八掛の色、袖の振りから僅かに覗く襦袢の模様、そし…
加賀友禅の品質管理や技術保存、そして作家の落款登録を担っているのが、加賀染振興協会である。発足は1953(昭和28)年と古いが、協同組合に改組されたのは20年後。これは1975(昭和50)年に、伝統工芸品として認定される…
5月の京都を彩るイベントと言えば、何と言っても葵祭だろう。7月の八坂神社祭礼・祇園祭や10月の平安神宮祭礼・時代祭と並び、京都三大祭りの一つに数えられている。これは、京都最古の神社であり、皇室鎮護の社として現在まで存立す…
「験を担ぐ」とは、縁起を気にして一定の行動を繰り返すことを言うのだが、以前良い結果が出た時のある行いを、吉祥の前兆と考えるからこそ続くこと。この験なる行動は、担いでいる本人だけが拘っていることで、傍から見れば、それほど意…
今年の立夏は、5月5日のこどもの日。毎年この日は、特に晴れる確率の高い「特異日」に当たっているが、今年もその例に洩れず全国的に好天に恵まれ、どこの観光地も賑わいをみせていた。東京の最高気温28℃、甲府は29.5℃と真夏日…
皆様の家の家計は、どなたが管理されておられるだろうか。ある調査によれば、妻が管理している家庭は50%近くで、夫の管理が20%ほど。残りが別々の管理と共同管理である。共稼世帯が1200万、専業主婦世帯が600万と、すでに全…
呉服屋の品物は、様々な経緯を辿って、店先や棚に並んでいる。当然のことだが、商いをする時には、反物や帯をお客様の前で広げて、その地色や柄行きを見て頂くことになる。けれども見る側にとって、品物の内容を見ても、これが新しい品物…
先日、長くお付き合いを頂いている大学の先生から、「最近の大学は、すっかり就職予備校と化してしまった」と嘆く声を聞いた。本来大学の意義は、自分が専攻する学問を探求することにより、新たな知見や知識を得ることだけでなく、様々な…