「火事と喧嘩は江戸の華」という言葉は、よくご存知だろう。「華」という例えが適切かどうかは疑問だが、江戸市中において、大火災がかなり絶え間なく起こっていたという証でもある。 江戸の三大大火は、1657(明暦3)年1月の「明…
ひと月ほど前、突然パリから質問メールが届いた。ブログを書くということは、世界に情報を発信しているということ。当たり前のことだが、改めてこのことを実感して驚く。 名前は「マリーさん」らしい。フランス語で書くと、「mayis…
呉服屋になって約30年になるが、今までに一度も「売ったことのないアイテム」がある。それは、「絽の振袖」と「絽の色留袖」だ。どちらも7,8月に限定される、「夏の第一礼装」として使われる品物。 「売る機会がない」ということは…
夏の間、バイクに乗っているだけで、おおよそその日の気温がわかる。35℃以下なら、それほど暑さを感じない。30℃前後ならば、切る風の涼しさが心地よく思える。 問題は、信号で止まった時に汗がどっと吹き出すような時や、「モヤモ…
「謙る・遜る(へりくだる)」という言葉の意味を調べてみると、自分を低めて、相手を敬うとか、自分の価値を下げて、相手を立てる、「謙譲語」だと書かれている。 その意味で、「先生」という言葉はよく使われる。特に、国会議員を始め…
ブログに載せる記事を書くときは、自分の経験したことや知識ばかりでなく、沢山の資料も参考にさせて頂いている。だが、今までの話の中で、「念を入れた」つもりの稿でも、間違った認識のままお話してしまっているものがある。 そのこと…
店内の模様替えは、週1,2回。だいたい5日に一度の割合で、飾る品物を変えている。専門店という暖簾を掲げているのであれば、やはり「旬」を意識して、季節ごとにふさわしいものをお見せしなければならない。 店の正面ウインドに入れ…
人は、「文系人間」と「理系人間」に仕分けられる。また「器用な人」と「不器用な人」にも仕分けられる。自分の仕事を考える時には、誰もが、自分の「得手」を生かし、「生業」としたいと考えるのが普通だ。 「呉服屋」の仕事は、どちら…
「小股の切れ上がった女」という言葉をご存知だろうか。たまに、時代劇の台詞の中で、「あそこの飲み屋の女将は、ちょっと『小股の切れ上がったいい女』でしてね。」などと使われることがある。 どんな女性のことをいうのか、調べてみた…
前回、「取引先散歩」の稿でお約束したように、今日から二回に分けて、竺仙の浴衣コーディネートをしてみたい。 竺仙の地色は、「白」・「紺(褐・かちん)」・「藍」の三色が基本である。柄行きは、夏という季節を強く意識した「旬の和…