キモノの誂えを依頼された時には、店の名入り伝票に、お客様の寸法を記して、和裁士に渡す。この寸法票は、呉服屋の日常仕事には欠かせない道具を専門に扱う「用度屋」にも置いてあるが、多くの店は、独自に作ったオリジナル伝票を印刷し…
毎年、高校野球が終わると、秋の気配が漂い出す。決勝戦の翌日・23日は処暑だったが、暦の上では、そろそろ暑さを仕舞う頃となる。実際に、このところ、日中35℃を越えるような猛暑日は無くなり、朝夕は涼風が立ち、凌ぎやすくなった…
お盆休みの一週間、毎朝、庭の水遣りをした。普段は家内の仕事だが、休み中に実家へ帰ったので、私が代行することになった。 「くれぐれも花や葉を枯らさないように、丁寧に水をあげてね」と申し付かる。彼女が大切にしているバラの鉢植…
全くお金を持たなくても済む時代が、すぐそこに来ている。すでにクレジットカードや電子マネーを使った決済は一般化し、現金が無くても買い物の支障がほとんどない。 今年10月、消費税が10%に引き上げられるのに伴い、政府は電子マ…
最近、「大人可愛い女性」とか「大人可愛い着こなし」などと耳にすることがよくあるが、はて、「大人可愛い」とはどのような人、あるいは着姿を指すのだろうか。具体的な「これ」という指針がないので、何とも判り難い。 そもそも「大人…
ここのところ毎年、三人の娘達が父の日のプレゼントとして、カジュアル用の服を選んで買ってくれる。年によって、ビームスのポロシャツだったり、ブルックスブラザーズのチェックシャツだったりと、大概はインポートブランドである。 「…
江戸時代から続く商家の「暖簾分け」は、長い間奉公し、店に貢献してきた者に対し、その独立を手助けする制度。同じ屋号を使うことを許可し、磨いてきた商才を発揮する場所を与える。時には、持っている顧客を分け与えることもある。これ…
今年は、どうも長梅雨の気配である。7月も20日を過ぎ、子ども達が夏休みに入ったというのに、まだ夏の陽射しがやってこない。ここ数年来、梅雨末期にみられる大雨は、今年も、九州を中心とした西日本各地で続いている。 ただ従来なら…
店を構えていると、毎日様々なお客様と巡り合う。そして、店の暖簾をくぐる方々も、様々な思いを持ちながら、入ってくる。 偶然通りかかり、ウインドの品物に惹かれて、何気なく店に入る方。気にはなっていたものの、敷居が高い店と感じ…
先週、ドイツ在住のお客様が半年ぶりに来店した。元々、この方の実家は東京だが、ドイツ人のご主人と結婚され、今はベルリンで暮らしている。バイク呉服屋とは、このブログを通して縁が繋がり、一時帰国された際には、わざわざ足を運んで…