伊丹十三監督の作品は、どれも個性的だ。未亡人が、夫のラーメン店を再建する姿を描いた「たんぽぽ」や、女性査察官が脱税者を摘発する「マルサの女」。また、幼馴染が経営するスーパーを再建する主婦が主人公の「スーパーの女」、余命を…
「ご想像にお任せします」という言葉は、事実や、自分の本意を知られたくない時に使う、都合の良いフレーズだ。こう言い放ってしまえば、ほとんどの相手は、聞きだす術がなくなる。このような場合は、表情や口調などから、真意を測るしか…
仕事柄、京都へ行くことは多いが、観光などほとんどしたことがない。出張は、ほぼ一泊二日で行くが、日帰りもする。甲府ー京都間は、在来線と新幹線を乗り継いで約4時間。京都に滞在出来る時間は、5、6時間なので、どう考えても余暇に…
二十四節気の雨水(うすい)を過ぎると、少しだけ春の足音が聞こえてくる。先週の金曜日には、東京で20℃を記録し、各地で春一番が吹いた。この風は毎年、雪から雨に変わる・雨水の頃にやって来る。この先は、寒い日が三日続くと、暖か…
ニホンウナギ・クロマグロ・タンチョウ・イリオモテヤマネコ・ジュゴン・エゾヒグマ・オオワシ・・・。日本で絶滅の恐れがあるとして、「絶滅危惧種」に認定されている生物は、3000種以上。両生類の3割・哺乳類の2割・鳥類の1割が…
ニュースを見ていると、東京では、雪の予報が出たり、朝の気温が氷点下になっただけで、大騒ぎをしている。日本の人口1億2千万の1割強・1300万人が住む街だけに、天候に限らず、報道が首都の話題に偏ることは、ある程度仕方あるま…
「龍村さんの帯地の中には、それらの芸術品の特色を巧に捉へ得たが為に、織物本来の特色がより豊富な調和を得た、殆ど甚深微妙とも形容したい、恐るべき芸術的完成があった。私は何よりもこの芸術的完成の為に頭を下げざるを得なかったの…
江戸時代の武士の中に、旗本という階級があった。この身分に就いている者のほとんどは、徳川家直属の家臣団である。彼らは、将軍がお出ましになる儀式に参列し、直接拝褐出来る「御目見(おめみえ)」の資格を持ち、知行地という領地も与…
世の夫婦は、性格やモノの考え方が似通う「似た者夫婦」と、どうして一緒になったのか理解に苦しむような「異質な夫婦」とに、分かれるような気がする。 似た者同士ならば、共感し合えることが多いので、穏やかな暮らしを送ることが出来…
どこのお役所でも、前例のない仕事は、あまりやりたがらない。これは、新たに取り組むことへのリスクを避け、問題を起こさず、なるべく平穏無事に過したいという、お役人特有の「事なかれ主義」がもたらすものであろう。 これが、利益を…