学問の神様・菅原道真公が、雷様の成り変わりであることをご存じだろうか。道真公を祀っている社を天神社と呼ぶが、「天神」とは「雷神」を意味し、この神を畏怖して祈願の対象とすることを「天神信仰」と言う。 では何故、道真公は雷神…
今から1700年前の中国・魏の国には、社会から隔絶した場所に実を置きながら、哲学的思想・清談に明け暮れる知識人の存在があった。これが「竹林の七賢人」と呼ばれた人たちで、清談とは、現実から逃避して自由に物事を論じることであ…
「クリスマスを前に多くの人と接触することで、祖父母と過ごす最後のクリスマスになってはなりません。」 これは今月9日、ドイツ議会で演説をしたメルケル首相の言葉である。この日ドイツでは、新型コロナウイルス感染による死者が、こ…
7日は、二十四節気の一つ・大雪だった。暦の上では、雪が沢山降り積もる頃とされているが、今年はまだ少ない。豪雪地として知られる北海道・幌加内や朱鞠内で70cm、青森・酸ヶ湯でも50cm程度である。昨シーズンは、日本中どこで…
全国の気象台や観測所では、様々な植物や動物の変化を観測し、それぞれの場所で年ごとに、季節のうつろいを記録し続けてきた。これが「生物季節観測」で、今から半世紀以上も前の、1953(昭和28)年から始まっている。これまでに記…
西暦だと今年は、2020年。日本の元号・和暦で言えば、令和2年である。年号は現在、この二つにほぼ集約されるが、今から75年前の戦前までは、年の数え方がもう一つあった。それが「皇紀」である。 1872(明治5)年、明治政府…
今、普通に街を歩いていて、和装姿の方に出会うことはほとんどないだろう。東京の銀座辺りならいざ知らず、甲府のような地方の都市では、まず探せない。だから、キモノで外に出ている家内の姿は目立つようで、銀行などではすぐ顔を覚えら…
秋を代表する年中行事と言えば、お月見。今年の十五夜(旧暦8月15日の夜の月)は今月1日で、十三夜(旧暦9月13日夜の月)は29日。中秋の名月と後の月が、同じ10月の内にあるのは珍しい。 秋の澄んだ夜空に映える、真ん丸の月…
キモノ用語が、慣用句や諺として使われることがあるが、中でも「帯に短し、襷に長し」は、耳にすることが多い。帯にするには短く、襷を作るには長い。中途半端な寸法は、役に立たないことを意味している。 では、帯には短くて襷には長す…
今どきの若い男性の中には、女性と話すのが苦手という人が結構いるらしい。昨今では、結婚年齢が上がると同時に、生涯未婚率も上がっている。経済的に格差が付いて、将来への不安定要素が高まっていることが、結婚をためらう大きな要因と…