「京友禅と加賀友禅の違いはどこにありますか」。ブログ読者の方から、よく頂く素朴な質問である。 ある程度、キモノに通じている方ならば、それぞれの友禅技法や特徴を見分け、産地を判別することはある程度可能であろう。特に、京・江…
どんな商店にも、「店晒し(たなざらし)品」がある。あまり聞き慣れない言葉かと思うが、店晒しとは、店の棚に晒されている=長い間売れないで、置かれたままになっていることを言う。 つまりは、売れ残ってしまったものになるのだが、…
先頃、約2年間の厳しい交渉を経て、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)が大筋で合意に至った。これにより大手の製造業などは、関税の引き下げに伴って輸出が増大し、より利潤が上がりやすい環境になったことは、間違いないだろう。 …
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、美しい女性の立ち居振る舞いを表現した諺。芍薬や牡丹は、美しさを周りに振りまくような、大輪で目立つ花。百合は多種あって花姿も様々だが、ここで使われている百合のイメージは、清…
このブログを公開し始めて2年半ほどになるが、先週の日曜日、初めて海の向こうからお客様がいらした。今年の初めくらいから、県外からお客様をお迎えすることが多くなっていたが、海外からとは想像もしていなかった。ITの力、恐るべし…
日本人は他人に対する時に、「すみませんが」とか「申し訳ありませんが」という言葉が先に出てくる。感謝の言葉も、「ありがとう」よりも「すみませんでした」であることの方が多い。欧米人から見ると、このような日本人の姿は、不思議に…
呉服問屋の売り出しや新作発表会などは、だいたい月初めの第一週に、三日間ほど行われる。毎月ではなく、年5.6回ほどで、夏の閑散期には開かれないことが多い。 新作として出品されるものは、半年後に需要期を迎える品物。例えば、浴…
高級な鮨屋や和食・割烹の店などでは、店内のお品書きの中に、「時価」というあいまいな値段が付けられているものがある。 大概が、入手し難いもの、あるいは季節により仕入れ価格が変動するようなものであろう。今の季節であれば、さし…
2020(平成32)年に開催されることになった、東京オリンピック・パラリンピック。多額に膨れ上がった新国立競技場の整備費用や、酷似したエンブレムのデザインなど、このところ問題が噴出しているのは、ご承知の通りである。 昨年…
花束を作ってもらうと、メインの花と一緒に「かすみ草」が添えられることが多い。花の見映えが引き立つように、あるいは色のアクセントとして、使われる。かすみ草は、白い小さな可憐な花で、自己主張しない。だからこそ、脇役として役割…