弁(わきま)えるとは、物事の違いを見分けて、ふさわしい行動をとるという意味である。つまり事の本質(道理)を心得て、筋道をはずさないということになろう。 道理とは何か。それは正しいこと、あるいは常識的なことにあたるだろう。…
源氏物語は、日本の文学における最高傑作であり、古典文学の頂点を極めるものとされている。平安期の雅やかな宮廷生活を、「光源氏」という主人公の生涯を通して、壮大に描いている。 894(寛平6)年の遣唐使廃止を契機に、日本独特…
あけましておめでとうございます。 今年のお正月は、春のような暖かい日が続き、穏やかな年の始まりとなりました。年末から、一週間ほどお休みを頂いていましたが、今日から仕事始めです。 2013年の5月に始めたこの…
バイク呉服屋も、今日が仕事納め。毎日手抜きしていた店の掃除を、少し丁寧にすると体にこたえる。いつもバイクばかり使い、歩くことが少ない。運動不足は歴然である。 さて、年の瀬のせわしなさというものが、年々薄れて…
密教の教えによると、人は生まれながらにして、自分の運命を司る「本命星(ほんみょうじょう)」という星と、一年ごとに自分の運命を左右する「当年星(とうねんじょう)」という星を持っているらしい。 平安時代初頭、最澄や空海により…
もう10年も経てば、かなりの職種が消えていくそうだ。ITに社会が席巻されていることと相まって、急速な機械の進化、さらにロボット化が、人間から仕事を奪う。 インターネットは、新聞や郵便の役目を完全に奪い、機械の進化は、スー…
悉皆・誂・衽・乳・躾糸・緯糸・撚糸・綴・杼・綸子・緞子 この語句は、いずれも呉服屋の仕事に関わるものばかりだが、皆様は幾つ読むことが出来るだろうか。 一般の方にとって呉服は、ただでさえ馴染みの無いモノなのに、呉服屋が使う…
海老茶色の結城紬地マフラーを首に巻き、黒いダウンジャケットを羽織る。バイク呉服屋が、冬の外回りへ出かける時の姿である。 バイクの荷台には、バイク呉服屋特製の「品物預かり板」が取り付けてある。この板は、長さが1尺4寸5分(…
毎日夕方4時頃、佐川急便の兄ちゃんが集荷にやって来る。送る荷物があってもなくても、とりあえず顔を出す。現代では少なくなった「御用聞き」である。 うちでは毎日のように、直し依頼の品物を預る。運賃が馬鹿にならないので、一週間…
「背が高くなりたかったら、牛乳を飲みなさい」と、母親から言われたことがある方は多いだろう。牛乳に含まれるカルシウムには、背を伸ばす作用があるとわかっているからだ。 牛乳ばかりではなく、豆腐や小魚なども同じ理由で子どもに食…