全国に「銀座」と名の付く商店街は、幾つあるだろうか。バイク呉服屋が店を構える通りも、「甲府銀座商店街」である。日本有数の商業地として発展した東京の銀座にあやかり、その名前を頂戴した繁華街は数知れない。 本来、銀座とは銀を…
最近、呉服の取引に関して、相談を受けることが何回かあった。時折ブログの中で、この業界の内実について書き連ねているので、話してみたくなったのだろう。聞けば、トラブルの多くが、展示会という商いの場で起こっている。 無理強引に…
「サクラサク」。「サクラチル」。文面がたった五文字のこんな電報のことを知る方は、もう50歳以上かもしれない。 現在、大学入試の合否発表は、当日、学内に掲示されるのと同時に、それぞれの大学のWEB上で判るようになっている。…
大概のスーツの襟下には、小さな穴が開いている。その名前は、「ラペルホール」または「フラワーホール」。もともとジャケットは、学生服の詰襟のように、襟を立てて着用していたもので、この穴は第一ボタンを止める時に使われていた。 …
サクラが天然記念物として、初めて認定を受けたのが、1922(大正11)年10月。前回御紹介した根尾村の淡墨桜を含めて、三本の桜が選ばれている。「日本の三大桜」とは、この三古木である。 この中の一本が、山梨県・北杜市(旧武…
岐阜県の最北部、根尾という村に、一本の大きな桜の古木がある。樹齢は1500年以上、植えられたのは467(雄略天皇11)年頃と、言い伝えられている。 愛知県・一宮市の真清田(ますみだ)神社。この社に所縁が深い、土田という家…
蛾の幼虫の一つ、尺取り虫の足は、体の端にしか付いていない。だから、体をU字型に曲げ伸ばさないと、前には進めない。「尺取」という名前は、この虫の歩く姿が、一定の間隔を繋ぎながら、寸法を測っているように見えるからである。 &…
バイク呉服屋が使うシャツには、ストライプが多い。スーツの柄もごく細い縞で、ほとんど無地にしか見えないようなものばかりである。 なぜ縞にこだわるのかと言えば、それは自分の体型のせい。ストライプは伸びやかな模様なので、太い体…
うちの娘達もそろそろ、昔でいう所の結婚適齢期にさしかかっている。娘の友人達の中には、具体的な話が決まり掛けている人も、ちらほらいるそうだ。 最近の結婚事情を耳にすると、今の若い人達は予想以上に堅実に思える。お互いが結婚に…
列車に乗れば、「ガタンガタン」とレールの継ぎ目を跨ぐ音が聞こえる。眠気を催している時など、継ぎ目を通る時の僅かな揺れは、何とも心地よい。もし、この微妙な揺れがなければ、鉄道の魅力は半減するだろう。 金属を組み立てて装置を…