何といっても、町家(まちや)が立ち並ぶ小径が、いちばん京都らしい。 通り沿いの窓に付けられた紅殻(べんがら)格子は、部屋の中に外光を取り入れるための工夫で、中から外は見えるが、外から中は見えない。プライバシーを守るための…
今年の桜は、あっという間に散ってしまった。急に暖かくなって満開になったと思ったら、一昨日の風と雨で多くの花びらが飛ばされた。川沿いの桜並木から落ちた花びらで、川面が埋め尽くされる光景を見たが、これはこれで何とも趣きがある…
私は、どうして唐草文様が好きなのだろうか。これまで、このブログの中で紹介した品物を見ても、唐草・唐花図案のものが沢山ある。 この文様ほど、バリエーションのあるものはないだろう。蔓が持つ自由な曲線を繋ぎながら、そこに多種多…
バイク呉服屋に、バイクがないのは困る。このブログタイトルにも偽りあり、ということになってしまう。1月25日の朝、26年もの間、私と共に働き続けてくれたバイクが終焉を迎えた。 御用聞きに、納品に、依頼品の受け取りにと、お客…
日本の食糧自給率は、39%。1965(昭和40)年には、約73%だったことを考えれば、この50年間でおよそ半減したことになる。 日本人の食生活の変化や、農産物の輸入自由化の流れ、また国内農業従事者の減少など、様々な要因は…
「東男に京女(あずまおとこにきょうおんな)」は、理想的なカップルと言われてきた。粋で気風の良い江戸っ子と、優しく上品な京都の女性との組み合わせは、傍で見ていてもお似合いに映る。 しかしながら、京おんなたちは一筋縄では行か…
先週の木曜日、東京へ出張に行く時、コートを着なかった。甲府の朝の気温が3℃ほどだったので、駅までバイクに乗るにも、耐えられる寒さだったからだ。新宿へ着いたら、ほとんどの人がコートを着用していたので、私だけが、寒々しいよう…
一昨年の5月より書き始めたこのコラムブログが、今日の稿で丁度200回になる。それを記念してという訳でもないが、新しいカテゴリーを設けることにした。半月ほど前から、カテゴリーに「出張ひとりメシ」という項目があることに、お気…
母と娘は、やはり似ている。顔立ちや背格好が違っていても、その人から受ける印象や雰囲気など、どこかしら共通する所が必ずある。 当店で扱った振袖は、世代を越えて使われることが多いが、母が使った品物をお嬢さんに着せて付けてみる…
近頃の中学や高校の制服には、デザイナーブランドが多く使われているらしい。特に女子の場合、制服のデザインとセンスにより、その学校の受験者数が違うと言われているほどである。ブレザーにチェックのスカート、それにリボンタイが一般…