バイク呉服屋の忙しい日々

最近の投稿

呉服屋も、和裁士も、生地を裁断することは、「布を切る」ではなく、「布を裁つ」と言う。和裁士が仕事の中で、もっとも神経を使うのが、この裁ちを入れる時である。 和裁士は、呉服屋が採ったお客様の寸法に合うように、間違いなく裁ち…

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毎年暮れになると、その年の流行語大賞が発表されるが、今年は「忖度」と「インスタ映え」だと言う。 忖度とは、相手の気持ちを推し量ることなので、別に悪い意味を持つ語彙ではないのだが、今年流行するきっかけとなった経緯を考えると…

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うちの奥さんは、毎年今頃大根を漬ける。糠と一緒に、鷹の爪や乾燥させた柿の皮を混ぜ、そこに塩とカルピスを入れる。漬物にカルピスとは、何とも不思議な取り合わせだが、使うことにより、発酵を促進すると同時に、甘酸っぱい独特の風味…

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近頃、ほとんどテレビを付けない。以前ならば、ニュース情報番組くらいは見ていたのだが、それもしない。日々報道される世間のことなど、聞いても面白くないことばかりで、いっそ何も知らない方が良い。 「知らぬが仏」を決め込めば、社…

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毎年、11月も半ばを過ぎると、そろそろクリスマスのことが気になりだす。すでに街では、イルミネーションが煌き、赤と緑のクリスマスカラーが、目立っている。この、年末最大のイベントほど、人それぞれの状況で、過ごし方が変わるよう…

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船で海を越えなければ辿り着けない場所には、独特の旅情を感じる。デッキで海風に体を委ねながら、まだ見ぬ土地に思いを馳せると、改めて遠く旅に出ていることを実感する。そんな感傷に浸れるのも、船旅ならではである。 つい30年前ま…

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日頃、キモノを良く着用される方でも、使い道に苦慮する品物がある。この方々の多くは、母や祖母から譲り受けた古いモノでも、汚れを落とし、寸法を直しながら、大切に扱い続けているような、いわば「品物を無駄にしない」人たちである。…

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相続の手続きとは、何と厄介なものか。母親が遺した財産など、たかが知れているというのに、本人や相続人の戸籍謄本や印鑑証明、銀行の証明等々、様々な書類を準備しなければならない。 父や妹は、最初から手続きを面倒がっていたので、…

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新聞記者にとって、記事を書く上で最も重要なのが、「裏を取る」ことだ。これは、報道する内容が真実か否か、証言者から確固とした言質を取ったり、証拠となるものを確認することを意味する。裏付けが無ければ、安易に情報を流さない。こ…

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今月、本田・スーパーカブの生産累計が、一億台を越えたそうだ。これは、ヘビーユーザーのバイク呉服屋にとって、何とも嬉しくなるニュースだ。カブが生まれたのは、今から59年前の1958(昭和33)年。私が生まれる前年である。現…

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このブログに掲載されている品物は、全て、現在当店が扱っているものか、以前当店で扱ったものです。

松木 茂」プロフィール

呉服屋の仕事は時代に逆行している仕事だと思う。
利便性や効率や利潤優先を考えていたら本質を見失うことが多すぎるからだ。
手間をかけて作った品物をおすすめして、世代を越えて長く使って頂く。一点の品に20年も30年も関って、その都度手を入れて直して行く。これが基本なのだろう。
一人のお客様、一つの品物にゆっくり向き合いあわてず、丁寧に、時間をかけての「スローワーク」そんな毎日を少しずつ書いていこうと思っています。

ご感想・ご要望はこちらから e-mail : matsuki-gofuku@mx6.nns.ne.jp

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