バイク呉服屋の忙しい日々

今日の仕事から

呉服屋には「色を決める」場面が多い。特に感じるのは「仕入れ」をする際である。 「自分の好きな色目」というのを誰しもが持っていると思う。はっきりした「濃い色」を好む人、柔らかい「薄い色」を好む人、また、「暗い色」や「パステ…

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午前中、親しくして頂いている「筝曲」の演奏家の方のところへお邪魔した。この方の本業は県内の大学に勤務している「先生」でもある。 「演奏家」なので、衣装としてキモノを着ることが多いため、寸法直しや補正などの相談ごとも多く受…

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呉服関係のメーカーや問屋はどんなところか、ということを一般の方が知ることは出来ない。そこに入ることは「取引先」や「業界関係者」以外は無理である。 「問屋」がどこにあるか、その会社の「店構えはどんなものか」、などが紹介され…

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9月に入り、徐々に直しの依頼が増えてきた。お客様方も、さすがに今夏の猛暑では「キモノ」を箪笥から取り出すのも億劫だったと思う。 来春の成人式に使う、振袖の直しや小物の確認も「秋」になってからで十分間に合う。また七五三用の…

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キモノを世代を越えて使えるようにするには、「寸法を直す」という仕事は避けられない。 これをいかに「効率よく、美しく」直すか、ということを考えなければならない。 品物を受け継ぐ方にとって、なるべく「安く」、「手間のかからな…

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「薄物」をお召しになる方にとって、この暑さは、大変なことである。 先日、うちの店を訪ねていただいた二人のお客様が、「粋紗」と「夏塩沢」をお召しになっていて、その時に「どんなに暑くとも、顔の表情は涼しげにしていなければ駄目…

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「似て非なるもの」という「まぎらわしいモノ」が、呉服には多すぎると思う。 前回の話の、人の手による「糸目」と「型糸目」の相違は、注意してみればまだ気が付くこともある。だが、例えば、紬類など織物の場合、糸染めが「天然染料(…

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世間一般では、「キモノ」は「高いモノ」と認識されているようである。 だが、何故「高い」のかということになると、はっきりわからない方がほとんどではないだろうか。実は、キモノの中には「高くない」ものがたくさんある。 もっと言…

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ここ数年、お客様に「紋」をお聞きしても、ご自分の「紋名」がわからない、という方が増えた気がする。 喪服、江戸褄(黒留袖)、色留袖、色無地などは、「紋」がわからなければ、仕事には取り掛かれない。箪笥の中に「紋」の付いている…

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「一寸の虫にも五分の魂」という諺はよく知られている。小さなものにもそれなりの根性や気持ちがあるので馬鹿にしたり侮ってはならないという意味である。 しかしメートル法で言い直せば、「3,788cmの虫にも1,89cmの魂」と…

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日付から

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このブログに掲載されている品物は、全て、現在当店が扱っているものか、以前当店で扱ったものです。

松木 茂」プロフィール

呉服屋の仕事は時代に逆行している仕事だと思う。
利便性や効率や利潤優先を考えていたら本質を見失うことが多すぎるからだ。
手間をかけて作った品物をおすすめして、世代を越えて長く使って頂く。一点の品に20年も30年も関って、その都度手を入れて直して行く。これが基本なのだろう。
一人のお客様、一つの品物にゆっくり向き合いあわてず、丁寧に、時間をかけての「スローワーク」そんな毎日を少しずつ書いていこうと思っています。

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