我が家には、小さな庭がある。梅雨時の今頃から盛夏にかけて、雨が降るたびに雑草が蔓延る。休みの度に始末するが、次の休みには、元に戻っている。仕事の都合で半月ほど間が開けば、大変な状態になる。だから、夏の間は、草取りばかりし…
浴衣や、薄モノにあしらわれている夏の和花を考えてみよう。すぐに思い浮かぶのは、秋の七草。萩・尾花(ススキ)・葛・撫子・女郎花(おみなえし)・藤袴・朝顔。他には、鉄線や百合、つゆ芝、杜若(かきつばた)などがあるが、考えてみ…
6月は水無月(みなつき)。そろそろ梅雨に入ろうとする今の季節が、水無し月とは、これ如何にと思われるが、これは陰暦時代に付けられたものなので、今とは季節の感覚が違う。 今年の陰暦6月1日は7月16日に当たる。例年この頃は、…
「青は藍より出でて藍より青し」。弟子が師の知識や技術を越えて、抜きん出ること、「出藍の誉れ」のたとえである。人は努力することにより、持って生まれた自分の資質を越えることが出来るということになろうか。 説いたのは、中国・春…
風薫る五月の東京の祭りといえば、神田祭。二年に一度執り行われる江戸っ子の祭りが先週から始まっている。メインイベントである神幸祭と御輿宮入があった先週の週末には、300万人もの人で神田・日本橋・秋葉原界隈は賑わったようだ。…
「袖擦り合うのも、多生の縁」の「多生」というのは、あらかじめ前世から定まった縁(えにし)であることを言う。偶然に思える出会いでも、それは予め定められた天の差配ということになるだろうか。 昨日、このブログが縁となったお客様…
人それぞれに、色に対する見方は違う。同じ色を見ても、ある人はぼやけたイメージとなり、ある人は優しいイメージを持つ。イメージカラーというものは、見る人の性格や経験、生活環境などにより変わることが多い。 一方、色の持つ意味を…
昨今の結婚式の形式は、多様化の一途を辿っているようだ。ありきたりなホテルや専用の施設ではなく、こじんまりとした郊外のレストランを借りたり、ガーデン・ウエディングなど屋外で催されることも多い。一方では、有名な神社の神殿など…
昭和の時代、地方の駅に降り立てば、必ずその土地の匂いがした。駅前に広がる町並みや行き交う人の言葉に、その町が持っている独特の空気のようなものを、感じることが出来た。 だが、新幹線網が日本中に張り巡らされた結果、駅や町その…
何といっても、町家(まちや)が立ち並ぶ小径が、いちばん京都らしい。 通り沿いの窓に付けられた紅殻(べんがら)格子は、部屋の中に外光を取り入れるための工夫で、中から外は見えるが、外から中は見えない。プライバシーを守るための…