経糸は玉繭からとられた絹糸、緯糸は強い撚りをかけた綿糸。これを交互に織り込んだ絹・綿交織縮が、「豊田織」である。 1891(明治24)年、東京の紬問屋・秋場により考案されたこの織物は、縮独特のシボにより、さらりとした着心…
8月も20日を過ぎると、夏休みは駆け足で過ぎていく。自由研究や読書感想文など、休みの課題がまだまだ終わらないという子どもたちにとって、残り少ない8月の日が、カウントダウンのように感じられることだろう。休みの期間には地域性…
10月から、国民一人一人に背番号が付く。マイナンバー制度のことである。年金や保険、税の納入や受給などが、効率的で公平に運用出来るようになると、政府は述べているが、果たして利点だけで問題はないのだろうか。 とどのつまりは、…
行く夏に なごる暑さは夕焼けを 吸って燃え立つ葉鶏頭 秋風の心細さは コスモス 70年代中頃に作られた荒井由実の楽曲・「晩夏(ひとりの季節)」の冒頭のフレーズ。夏の終わりになると、必ず聞きたくなる小佳曲。お盆休みが終わり…
「色は思案の外(いろはしあんのほか)」ということわざがある。 色というのは、恋愛沙汰という意味の代名詞としてよく使われるが、この言葉は、人間というのは、こと色事(恋愛事)になると、冷静さや理性を失い、常識が通用しなくなる…
大雨を降らせた台風の通過とともに、梅雨が明けた。例年、夏休みが始まる20日前後に合わすかのように、灼熱の季節が訪れる。 今日は海の日・祝日。1996(平成8)年より制定されたこの日は、海洋国家・日本に住むわが国民が、海に…
不快指数とは、「蒸し暑さ」の度合いを、温度と湿度から割り出したものだ。気温が高くても、湿度が低ければ、指数の値は低いが、反対に余り暑くなくても湿気が多く混じると、人は不快と感じ、指数も上がる。 湿度は、空気中の水蒸気の割…
我が家には、小さな庭がある。梅雨時の今頃から盛夏にかけて、雨が降るたびに雑草が蔓延る。休みの度に始末するが、次の休みには、元に戻っている。仕事の都合で半月ほど間が開けば、大変な状態になる。だから、夏の間は、草取りばかりし…
浴衣や、薄モノにあしらわれている夏の和花を考えてみよう。すぐに思い浮かぶのは、秋の七草。萩・尾花(ススキ)・葛・撫子・女郎花(おみなえし)・藤袴・朝顔。他には、鉄線や百合、つゆ芝、杜若(かきつばた)などがあるが、考えてみ…
6月は水無月(みなつき)。そろそろ梅雨に入ろうとする今の季節が、水無し月とは、これ如何にと思われるが、これは陰暦時代に付けられたものなので、今とは季節の感覚が違う。 今年の陰暦6月1日は7月16日に当たる。例年この頃は、…