一番大きい風呂敷の巾は、どのくらいなのかご存知だろうか。もともと風呂敷の巾は、反物の巾や長さを基準として作られている。今でこそ反物の巾は少し広くなったが、基本となる巾は9寸(34cm)である。 この縦横9寸(反物を無駄な…
今週の水曜日、日帰りで京都に出張した。どうしても見ておきたい品物があったためだが、さすがに少し疲れた。 甲府というところは、新幹線に乗るまでに時間がかかる。バイク呉服屋は経費節約のために、一番安くて時間が掛からないルート…
「京友禅と加賀友禅の違いはどこにありますか」。ブログ読者の方から、よく頂く素朴な質問である。 ある程度、キモノに通じている方ならば、それぞれの友禅技法や特徴を見分け、産地を判別することはある程度可能であろう。特に、京・江…
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、美しい女性の立ち居振る舞いを表現した諺。芍薬や牡丹は、美しさを周りに振りまくような、大輪で目立つ花。百合は多種あって花姿も様々だが、ここで使われている百合のイメージは、清…
このブログを公開し始めて2年半ほどになるが、先週の日曜日、初めて海の向こうからお客様がいらした。今年の初めくらいから、県外からお客様をお迎えすることが多くなっていたが、海外からとは想像もしていなかった。ITの力、恐るべし…
呉服問屋の売り出しや新作発表会などは、だいたい月初めの第一週に、三日間ほど行われる。毎月ではなく、年5.6回ほどで、夏の閑散期には開かれないことが多い。 新作として出品されるものは、半年後に需要期を迎える品物。例えば、浴…
花束を作ってもらうと、メインの花と一緒に「かすみ草」が添えられることが多い。花の見映えが引き立つように、あるいは色のアクセントとして、使われる。かすみ草は、白い小さな可憐な花で、自己主張しない。だからこそ、脇役として役割…
現在ある祝日の中で、もっとも古くから始まったものは何か。2月11日の建国記念日・11月3日の文化の日・11月23日の勤労感謝の日である。この日は、1873(明治6)年の太政官(だじょうかん)布告・年中祭日祝日ノ休暇を定ム…
経糸は玉繭からとられた絹糸、緯糸は強い撚りをかけた綿糸。これを交互に織り込んだ絹・綿交織縮が、「豊田織」である。 1891(明治24)年、東京の紬問屋・秋場により考案されたこの織物は、縮独特のシボにより、さらりとした着心…
8月も20日を過ぎると、夏休みは駆け足で過ぎていく。自由研究や読書感想文など、休みの課題がまだまだ終わらないという子どもたちにとって、残り少ない8月の日が、カウントダウンのように感じられることだろう。休みの期間には地域性…