重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝の認定が始まったのは、1955(昭和30)年のこと。今から丁度60年前である。 工芸技術部門は、陶芸・染織・漆芸・金工・などに分けられ、現在まで170人が認定されている。呉服屋と関わ…
「袖擦り合うのも、多生の縁」の「多生」というのは、あらかじめ前世から定まった縁(えにし)であることを言う。偶然に思える出会いでも、それは予め定められた天の差配ということになるだろうか。 昨日、このブログが縁となったお客様…
人それぞれに、色に対する見方は違う。同じ色を見ても、ある人はぼやけたイメージとなり、ある人は優しいイメージを持つ。イメージカラーというものは、見る人の性格や経験、生活環境などにより変わることが多い。 一方、色の持つ意味を…
将来に対して備えをするということは、難しいことだ。例えば、起こりうる災害に対して、飲料水や食べ物、携帯ラジオや懐中電灯などは、常日頃から常備しておかなければならない。 大きな地震や台風などの被害を目の当たりにしたときは、…
昨今の結婚式の形式は、多様化の一途を辿っているようだ。ありきたりなホテルや専用の施設ではなく、こじんまりとした郊外のレストランを借りたり、ガーデン・ウエディングなど屋外で催されることも多い。一方では、有名な神社の神殿など…
この「バイク呉服屋の忙しい日々」ブログの設計とデザインは、東京・西新宿(以前は水道橋・本郷にあった)の「ひでじま」という会社に依頼して製作して頂いた。HP製作を外注に出すことはよくあるが、ブログだけというのは、めずらしい…
昭和の時代、地方の駅に降り立てば、必ずその土地の匂いがした。駅前に広がる町並みや行き交う人の言葉に、その町が持っている独特の空気のようなものを、感じることが出来た。 だが、新幹線網が日本中に張り巡らされた結果、駅や町その…
何といっても、町家(まちや)が立ち並ぶ小径が、いちばん京都らしい。 通り沿いの窓に付けられた紅殻(べんがら)格子は、部屋の中に外光を取り入れるための工夫で、中から外は見えるが、外から中は見えない。プライバシーを守るための…
今年の桜は、あっという間に散ってしまった。急に暖かくなって満開になったと思ったら、一昨日の風と雨で多くの花びらが飛ばされた。川沿いの桜並木から落ちた花びらで、川面が埋め尽くされる光景を見たが、これはこれで何とも趣きがある…
私は、どうして唐草文様が好きなのだろうか。これまで、このブログの中で紹介した品物を見ても、唐草・唐花図案のものが沢山ある。 この文様ほど、バリエーションのあるものはないだろう。蔓が持つ自由な曲線を繋ぎながら、そこに多種多…