店を構えていると、毎日様々なお客様と巡り合う。そして、店の暖簾をくぐる方々も、様々な思いを持ちながら、入ってくる。 偶然通りかかり、ウインドの品物に惹かれて、何気なく店に入る方。気にはなっていたものの、敷居が高い店と感じ…
先週、ドイツ在住のお客様が半年ぶりに来店した。元々、この方の実家は東京だが、ドイツ人のご主人と結婚され、今はベルリンで暮らしている。バイク呉服屋とは、このブログを通して縁が繋がり、一時帰国された際には、わざわざ足を運んで…
大阪で開かれていたG20サミットが終わった。焦点となっていたアメリカと中国の貿易問題は、アメリカ側が追加関税を発動することを見送り、両国が再度交渉の席に着くことを確認したために、決定的な対立は回避された。この問題の行方次…
呉服屋商いの大きな特徴は、扱う品物を「長い目」で見ることだと思う。一般的にはどんな商いでも、仕入れた商品を短期間のうちに売って、効率良く利益を出すことが仕事の第一義となるが、呉服屋が扱う品物は、そう簡単に売れていくもので…
「片付ける」ということに対して、人の性格は、大まかに二通りに分けられるだろう。何事も、きちんと整えなけれ気が済まない人がいる一方、乱雑になっていても、あまり気が咎めない人もいる。もちろん、どちらも極端にではなく程度問題で…
バイクでの仕事で一番恐ろしいのは、雨に遭遇すること。バイク呉服屋の体が濡れてしまうだけなら全く問題は無いが、もし品物を積んでいたとしたら大変である。濡れてしまったキモノや帯の修復は大変で、元に戻らないこともあり得る。大切…
東京23区内のマンション平均価格は、7千万円以上。うちの取引先が集中する中央区人形町や浜町界隈も、ここ数年のうちに新しいマンションが次々と建設されていて、町の姿は、問屋街から居住区へと姿を変えつつあるが、都心に近い中央区…
うちの店の入り口には、小さなショーケースが設えてある。普段ここは、丈の短い撞木(品物を掛けて見せる道具)を一本置き、反物や帯を掛けている。店はアーケード街の中にあるのだが、入り口に近いために、夕方になると西日が射し込んで…
紋の需要は、フォーマルモノの売れ行きと大きく関わっている。第一礼装として使う、黒留袖や喪服、男モノ黒紋付には絶対に紋を欠かすことは出来ず、それに準ずる色留袖や色無地にも必要になる。 とはいえ、どの家にも和装のフォーマル品…
毎年、5月の連休が終わる頃には、花粉の飛散が無くなる。患者数は全国で約二千万人。今や国民病とさえ言われるこのアレルギー症に苦しむ人達にとっては、ようやく憂鬱な季節から開放されて、さぞホッとされていることだろう。 花粉が心…