つたない情報発信をする者にとって、読者から頂くご意見やご感想ほど有難いものはない。読んでくださる方が、書いている内容をどのように受け止めてくれたのか、知ることが出来るからだ。 出来うる限り正確で、間違いのない情報を伝える…
日本の美術に対して、欧州の人々が注目するようになった契機は、19世紀中期に始まった、万国博覧会によるところが大きい。 初めて日本の工芸品が展示されたのは、1862(文久2)年のロンドン万博。この時出品されたものは、日本に…
呉服屋にとって、一番嬉しく有難いのは、お客様から信頼されて仕事を任されること。これは、新しい品物を求めて頂く時だけでなく、手直し品をお預かりする時も、同じである。 そんな仕事の中で、もっとも緊張するのは、「着用する場所に…
蒸しと水元(水洗い)という仕事は、友禅の作業工程の中で最も地味であり、あまり知られてはいない。下絵や糊置き、色挿し、さらには箔・縫、絞りとそれぞれの工程にいる職人達の技は、品物の上に姿が表れる。 加賀友禅は、下絵の図案描…
地方の者にとって、縦横無尽に張り巡らされた東京の地下鉄路線を、熟知して使いこなすことは難しい。知らないうちに、新しい路線や駅が出来ていたり、私鉄との乗り入れが始まっていたりする。 バイク呉服屋が、東京で学生生活を始めたの…
長時間電車に乗っていたり、車で遠方の仕事に出掛けたりすると、体調が悪くなる。おそらく、冷房が効いた車内と灼熱の外気との温度差に、体が順応しないからだろう。 一方、バイクで仕事をしている時は、割と快適だ。もちろん、照りつけ…