「そばかす美人」とか「あばたもエクボ」という言葉がある。好きになってしまえば、相手の欠点と思えるところも含めて、愛おしいと思えることの例えだ。 普通では、自分が気になるようなところでも、相手はナチュラルな姿として認める。…
「形通り」とか「形に嵌まる(かたにはまる)」とは、常識的、または標準的という意味であり、無難だが面白みに欠けるような時に使われる熟語。一方、「形破り」や「形に嵌まらない」は、規格外で個性的なことを表す言葉である。 人生に…
日本国憲法の三原則は、言うまでもなく、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義である。昨今の政治家の発言などを聞き及ぶと、どうもこの三つが全て揺らいでいるかのように見える。 為政者が、自由な発言や報道を封じたり、自分の都合の…
不快指数とは、「蒸し暑さ」の度合いを、温度と湿度から割り出したものだ。気温が高くても、湿度が低ければ、指数の値は低いが、反対に余り暑くなくても湿気が多く混じると、人は不快と感じ、指数も上がる。 湿度は、空気中の水蒸気の割…
我が家には、小さな庭がある。梅雨時の今頃から盛夏にかけて、雨が降るたびに雑草が蔓延る。休みの度に始末するが、次の休みには、元に戻っている。仕事の都合で半月ほど間が開けば、大変な状態になる。だから、夏の間は、草取りばかりし…
6月に入り、店内を薄物に模様替えしたので、涼やかな絽の暖簾に掛け変えてみた。 普段から、裏の事務所との境と階段の昇降口の二ヶ所には、目隠しのために暖簾を掛けておく。暖簾の丈は3尺(約110cm)ほど。事務所に置いてあるパ…
袷から単衣に切り替わる今頃は、毎年手入れや直しの仕事が多くなる。春に使ったフォーマル着や、袷の普段着などの品物に目を通されるお客様が多いからだ。 そんな中で、ここ二週間ほどの間に、続けて数枚の加賀友禅をお預かりした。それ…
浴衣や、薄モノにあしらわれている夏の和花を考えてみよう。すぐに思い浮かぶのは、秋の七草。萩・尾花(ススキ)・葛・撫子・女郎花(おみなえし)・藤袴・朝顔。他には、鉄線や百合、つゆ芝、杜若(かきつばた)などがあるが、考えてみ…
6月は水無月(みなつき)。そろそろ梅雨に入ろうとする今の季節が、水無し月とは、これ如何にと思われるが、これは陰暦時代に付けられたものなので、今とは季節の感覚が違う。 今年の陰暦6月1日は7月16日に当たる。例年この頃は、…
先日、このブログを読んでいる方から、直接電話を頂いた。お話は、直したいキモノや帯が沢山あるのだが、請け負ってくれないかとのこと。一枚直すのに、どのくらい代金がかかるかと聞かれたので、標準的な価格をお話したが、品物それぞれ…