近代の日本において、ドラスティックに国の形態が変わる契機となったのが、明治維新と太平洋戦争。そのどちらもが、国内からの変革ではなく、鎖国体制下での欧米列強進出の是非を巡ること、あるいは、大東亜共栄圏の確立という大義名文を…
キモノにせよ帯にせよ、一点の品物として出来上がるまでには、多くの工程を経なければならない。そして、この過程において、どれだけ人の手を施したかということで、質が決まる。もちろん価格も、質に比例する。つまり、手間と価格は、必…
今、大学医学部入試における、女子の差別が問題になっている。大学が女子の入学を避ける理由は、女性が将来医師となった時に、結婚や出産、育児などで一時仕事を離れることが考えられ、継続して職場の戦力になりにくいことが、挙げられて…
皆様は、特定の数字にこだわりがあるだろうか。例えば、車のナンバープレートを決める時には、自分の好きな番号や、思い入れのある数字を選ぶ方が多い。そしてそこには、自分や子ども、配偶者の誕生日とか、家族の記念日を組み込む人もお…
今、20~30代の若者の30%が、朝食を食べていないらしい。農林水産省のHPには、朝ごはんを食べないと、体温が低下してエネルギー不足となり、仕事や学業の能率も上がらず、生活にリズムが生まれないと書いてある。脳のエネルギー…
弱きを助け、悪を挫く。時代劇は、毎回設定は変われども筋書きは同じで、お約束の結末だが、中高年を中心として根強い人気を持つ。これは、「勧善懲悪」を好む日本人の気質に合っているからとも、言えよう。 代官と役人の悪事を、正義の…
物事には、基準となる様式がある。特に芸術においては、手順や形式を踏まえた上で、その中に、自分だけのオリジナルな感性を表現していく。 一つの様式が生まれる背景には、時代や地域的な環境など、様々な理由が考えられ、その表現方法…
先日、大リーグ・エンゼルスの大谷選手が20本目のホームランを放った。日本人のメジャーリーガーとして20本塁打以上を記録したのは、コジラこと松井秀喜さんに続いて二人目だ。 その上、ピッチャーとしても10試合に登板し、4勝を…
バイク呉服屋では、譲り受けた古い品物を直す仕事が多い。大概が、元の品物より寸法を広げる依頼だが、縫いこみの入り具合により、直すことが出来る範囲が決るので、中にはどうにも使えないケースも出てくる。 特に多いのが、内揚げが少…
国が、歴史的に地域に根付いた手工業による産品、いわゆる伝統的工芸品の認定を始めたのは、今から43年前の1975(昭和50)年のこと。その数は昨年11月末で、230品目にも及ぶ。 伝統的工芸品として認められるには、100年…