どの国にも国歌と国旗があるが、国花や国鳥、そして中には国樹や国獣までをも定めている国がある。植物や動物において、何を象徴としているのかを見れば、その国の歴史や風土が判る。それこそ「お国柄」というものだろう。 日本は公的に…
よくお土産として、携帯ストラップやキーホルダーを貰うことがあるが、使っているうちに自然に外れたり壊れたりして、どれもそれほど長い間持つことはない。けれども、私のスマホストラップは、もう12年も同じものが付いている。ネジや…
9月の別名は、長月。何故に長い月なのかは、秋が深まって日が短くなり、夜が長くなるからとされる。けれども、今はまだ日が短いという実感はなく、朝も早く明ける。 それもそのはずで、長月とは旧暦の9月を指しており、現在の暦とはお…
日本人の細やかな感性は、春夏秋冬にうつろう豊かな風土が背景にあるからこそ、育まれてきたと言われている。変わりゆく自然の姿は、人々の日々の暮らしの中に溶け込み、豊かな彩りを映す。そして、月ごと季節ごとには、伝統に育まれた「…
「先を見越す」とは、現状において、将来起こりうることを予測した上で、事を為していくことを意味するが、和装においては、この「先見性」こそがとても大切なキーワードであり、携わる者にとっては、まさに仕事の要に当たると言っても、…
エクスタシーを感じる時とは、どんな場面か。それは人それぞれで、違うだろう。そして、我を忘れるほどの快感、恍惚感とまでは行かなくとも、日常を忘れて夢中になれる時間や空間を持っていることは、生きていく上でとても貴重なことと思…
このところ、新聞の一面はコロナか五輪に限られているが、オリンピック開幕直後は、トップで金メダルを獲得した各種目の記事を載せ、下段にコロナ関連の情報が書かれていた。ところが、先週からの感染急拡大を受けて、トップにコロナ、下…
「神の存在や宗教の教えより、教会という場の方がはるかに、意味深い救いを人に与える場合がある。」 これは先日、朝日新聞の朝刊コラム・折々のことばで紹介されていた写真家・志賀理江子の言葉の一節だが、選者である哲学者の鷲田清一…
我が家は、夫婦二人きりの生活となって久しいが、夕餉のかたずけを共同で行うことが、暗黙のルールになっている。私が食卓を片付け、家内が洗う。私には、使った食器を洗い、そのまま乾燥機に入れるという作業が、どうしてもスムーズに出…
皆様は家でくつろいでいる時、どんな格好をしているだろうか。一緒にいるのは妻や子どもなのだから、特段気を遣う必要は何もない。それでも親しき仲の礼儀として、見ていて「目を背けるような姿」は厳に慎むべきであろう。だから夏とはい…