今年はお盆の曜日の並びが良く、前後の土日とあわせて9連休という方も多いだろう。例年通り交通機関は混雑し、各地の観光地では賑わいが続いている。今週はバイク呉服屋も休みを頂いているが、家内は新盆で実家へ行き、三人の娘たちも仕…
信用調査会社の報告によれば、一昨年・2024年の山梨県内企業における後継者不在率は、50.2%。業種別では、不動産業が66.7%と最も高く、小売業は二番目で62.9%。つまるところ、小売業全体の約三軒に二軒の割合で、商売…
棘を持つ美しい花と言えば、真っ先に挙げられるのはバラとアザミだろう。この二つはどちらも鮮やかで上品な花を咲かせるが、持つイメージは対照的。バラの多くが観賞用として栽培されているのに対し、アザミは路傍で自由に咲いている野花…
色の雰囲気を理解しなければ、色染職人として一人前になれない。これは、うちで白生地や八掛の色染を依頼している、江戸の伝統工芸士・近藤良治さんから聞いた言葉。どんな色でも、見本帳の色と全く同じにはならない。なので、依頼された…
西日本ではすでに6月中に梅雨が明け、関東甲信越でも、この週明けには夏の到来が宣言されそう。今年はほとんど雨が降らない空梅雨。各地ではもう、日照りによる米の生育不足が心配されている。地球温暖化が叫ばれて久しいが、すでに日本…
江戸初期の寛永年間(1624~44)頃までは、一般庶民や農民のキモノには、麻や苧(からむし)の粗末な素材が使われ、これに細紐や縄を帯代わりにして結んでいた。当時は、木の皮から繊維を取って糸を紡ぎ、それを草木染料で染める。…
会話の中で「なんちゃって・・・」と使うのは、その内容が本当ではないことを、冗談めかして相手に伝える時。この語句の背後には、嘘とか偽とかを誤魔化して茶化す姿が見え隠れする。こうして文章にしてみると、あまり程度のよろしくない…
常々思っていることだが、呉服屋というのは様々な意味で、出来るだけ間口を狭めて商いをすることが、一番良い気がする。人を雇い入れることなく、主人だけ、あるいは妻と二人だけで、ひっそりと静かに店を構える。扱う品物もアイテムを絞…
一年の内で、呉服屋の仕事が一番暇なのは夏というのが、従来からの習わしであった。この季節は、成人式や七五三のような通過儀礼が無く、また入学式や卒業式のような節目の行事も無い。そして婚礼は暑い夏を避けて、気候の良い春や秋に行…
初めてブログに原稿を起こしたのが、2013年の5月。今から、12年も前になる。それから数えて、今日は第774回目の稿になる。月の更新回数こそ3回と、初期に比べればかなり少なくなったものの、未だに二週間以上ブランクを開ける…