キモノが嫁入り道具として欠かせなかったのは、遅くとも80年代が終わる頃まで。時代が平成に入ると、結婚の形式もしきたりも多様化し、それまで当たり前になされていたことが、端から消えていった。 仲人の喪失に象徴される式の多様化…
引き際を決めるのは、難しい。どんな物事にも終わりはあるのだが、どこで見切りを付けるのかは、それぞれの事情や理由によって変わってくる。仕事の終わり、人間関係の終わり、そして人生の終わり。よく考えれば、生きている限り、分岐の…
「人となり」とは、人の性格や人間性という意味だが、たとえ何回もメールや電話でやり取りしていても、実際に会ってみると、想像していた人物像と違うということは、よくある。「本当の人となりは、顔を合せない限りわからない」と、私は…
「今時、催事も展示会も開かない店なんて、ほとんど聞いたことがありません。」 うちに来る取引先の社員は、いつも感心したように、そして半ば呆れたように話す。 裏を返せば、「よくそれで、商いが成り立っていますね」と、揶揄され…