バイク呉服屋の忙しい日々

2015年の記事

昭和の時代、地方の駅に降り立てば、必ずその土地の匂いがした。駅前に広がる町並みや行き交う人の言葉に、その町が持っている独特の空気のようなものを、感じることが出来た。 だが、新幹線網が日本中に張り巡らされた結果、駅や町その…

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何といっても、町家(まちや)が立ち並ぶ小径が、いちばん京都らしい。 通り沿いの窓に付けられた紅殻(べんがら)格子は、部屋の中に外光を取り入れるための工夫で、中から外は見えるが、外から中は見えない。プライバシーを守るための…

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今年の桜は、あっという間に散ってしまった。急に暖かくなって満開になったと思ったら、一昨日の風と雨で多くの花びらが飛ばされた。川沿いの桜並木から落ちた花びらで、川面が埋め尽くされる光景を見たが、これはこれで何とも趣きがある…

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私は、どうして唐草文様が好きなのだろうか。これまで、このブログの中で紹介した品物を見ても、唐草・唐花図案のものが沢山ある。 この文様ほど、バリエーションのあるものはないだろう。蔓が持つ自由な曲線を繋ぎながら、そこに多種多…

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バイク呉服屋に、バイクがないのは困る。このブログタイトルにも偽りあり、ということになってしまう。1月25日の朝、26年もの間、私と共に働き続けてくれたバイクが終焉を迎えた。 御用聞きに、納品に、依頼品の受け取りにと、お客…

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日本の食糧自給率は、39%。1965(昭和40)年には、約73%だったことを考えれば、この50年間でおよそ半減したことになる。 日本人の食生活の変化や、農産物の輸入自由化の流れ、また国内農業従事者の減少など、様々な要因は…

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「東男に京女(あずまおとこにきょうおんな)」は、理想的なカップルと言われてきた。粋で気風の良い江戸っ子と、優しく上品な京都の女性との組み合わせは、傍で見ていてもお似合いに映る。 しかしながら、京おんなたちは一筋縄では行か…

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先週の木曜日、東京へ出張に行く時、コートを着なかった。甲府の朝の気温が3℃ほどだったので、駅までバイクに乗るにも、耐えられる寒さだったからだ。新宿へ着いたら、ほとんどの人がコートを着用していたので、私だけが、寒々しいよう…

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一昨年の5月より書き始めたこのコラムブログが、今日の稿で丁度200回になる。それを記念してという訳でもないが、新しいカテゴリーを設けることにした。半月ほど前から、カテゴリーに「出張ひとりメシ」という項目があることに、お気…

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母と娘は、やはり似ている。顔立ちや背格好が違っていても、その人から受ける印象や雰囲気など、どこかしら共通する所が必ずある。 当店で扱った振袖は、世代を越えて使われることが多いが、母が使った品物をお嬢さんに着せて付けてみる…

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このブログに掲載されている品物は、全て、現在当店が扱っているものか、以前当店で扱ったものです。

松木 茂」プロフィール

呉服屋の仕事は時代に逆行している仕事だと思う。
利便性や効率や利潤優先を考えていたら本質を見失うことが多すぎるからだ。
手間をかけて作った品物をおすすめして、世代を越えて長く使って頂く。一点の品に20年も30年も関って、その都度手を入れて直して行く。これが基本なのだろう。
一人のお客様、一つの品物にゆっくり向き合いあわてず、丁寧に、時間をかけての「スローワーク」そんな毎日を少しずつ書いていこうと思っています。

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