キモノを世代を越えて使えるようにするには、「寸法を直す」という仕事は避けられない。 これをいかに「効率よく、美しく」直すか、ということを考えなければならない。 品物を受け継ぐ方にとって、なるべく「安く」、「手間のかからな…
暦の上で、今日は「処暑」。本来ならば、「夏を閉じる」ことになっているのだが、とてもそんな気配ではない。 キモノの柄行きと季節は密接な関係にある。その時々の「旬」を身に装うことが、民族衣装としての「和装」の特徴でもあり、美…
17日の土曜日まで「夏休み」を頂いた関係で、ブログの更新は一週間ぶり。 通常ならば、盆明けには秋物を出し始めるのだが、この暑さである。しばらくは店内の模様替えは出来ないだろう。「甲府盆地」の暑さには慣れているつもりだが、…
このまま、「呉服屋」として人生を終えるのか。違う「生き方」を考えるのか、まだ迷う。50歳を過ぎて、何をと思われるかも知れないが、まだ結論が出ない。 せっかく、「人生」という時間を貰ったのだから、「自分の思うとおり」にした…
「画像や映像」による情報を持たない、ということが、未知の土地を訪ねる時大切である。人の「想像力」を掻き立てることが、「旅のモチベーションを上げる」ことに繋がるからだ。 何の先入観も持たず、ただ「思い描く」こと。「知らない…
茫漠とひろがる大草原に行く、と決めたのはいつだったのか。もう、覚えていない。 子どものころから「地図帳」を見るのが大好きだった。日本ばかりか、外国の地名を見て、その地形などから、どんなところだろうといつも「想像」していた…
ファッションに「ルール」というものがあるのだろうか。たぶんない。何をどんな着方で、どんなコーディネートをしようと個人の自由である。 それは洋服であれ、キモノであれ「身につける衣装」という意味では何ら変わりはない。キモノが…
「薄物」をお召しになる方にとって、この暑さは、大変なことである。 先日、うちの店を訪ねていただいた二人のお客様が、「粋紗」と「夏塩沢」をお召しになっていて、その時に「どんなに暑くとも、顔の表情は涼しげにしていなければ駄目…
この20年の間の呉服市況の低迷により、多くの問屋、メーカーが倒産や廃業に追い込まれてきた。前にお話した通り、市場規模が全盛期の1割以下に落ち込み、生産量(染呉服)は5%以下という、考えられないような少なさの状況ならば、あ…
私が訪ねたことのない県はただ一つ。ここは呉服屋として、必ず行かなくてはいけない場所なので、そういう意味では、業界人として失格である。 私の祖先には「坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)や松浦武四郎(まつうらたけしろう)…