私たちの世代では、「一万円札」といえば「聖徳太子」を思い浮かべる。現行紙幣では「学問のススメ」の慶応大学創設者「福沢諭吉」であるが、日本史上におけるその人物の大きさを考えれば、その差は歴然であろう。 それは、「一万円」の…
寸法やしみぬき、補正などの「直し」の仕事だけは、年々増えている。お預かりする品の中には、当然他店で買われた品も多く含まれている。預かる際のお客様との会話の中で、買った時の値段のことを教えてもらうことがよくあるが、その購買…
「人の手」による仕事は、やはりどこかに「温かみ」を残すように思える。以前「加賀友禅を見分ける」の稿の時にも書いたが、それは「かすかなズレ」や「色の滲みやかすれ」など、「自然な形」で残る「仕事の跡」であり、ある意味で「不均…