バイク呉服屋の忙しい日々

職人の仕事場から

悉皆・誂・衽・乳・躾糸・緯糸・撚糸・綴・杼・綸子・緞子 この語句は、いずれも呉服屋の仕事に関わるものばかりだが、皆様は幾つ読むことが出来るだろうか。 一般の方にとって呉服は、ただでさえ馴染みの無いモノなのに、呉服屋が使う…

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高級な鮨屋や和食・割烹の店などでは、店内のお品書きの中に、「時価」というあいまいな値段が付けられているものがある。 大概が、入手し難いもの、あるいは季節により仕入れ価格が変動するようなものであろう。今の季節であれば、さし…

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先日、このブログを読んでいる方から、直接電話を頂いた。お話は、直したいキモノや帯が沢山あるのだが、請け負ってくれないかとのこと。一枚直すのに、どのくらい代金がかかるかと聞かれたので、標準的な価格をお話したが、品物それぞれ…

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この「バイク呉服屋の忙しい日々」ブログの設計とデザインは、東京・西新宿(以前は水道橋・本郷にあった)の「ひでじま」という会社に依頼して製作して頂いた。HP製作を外注に出すことはよくあるが、ブログだけというのは、めずらしい…

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古いモノを修復するということは、新しいモノを作り上げることよりよほど大変である。素材はもちろん、そこに施されている技を忠実に再現して、元の姿に戻し、なお維持し続けなければならない。 昨年秋、奈良・薬師寺東塔で行われている…

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普通、節分豆まきでは、鬼は外・福は内である。冬から春へと変わる季節の節目(季節を分ける=節分)には、鬼が住んでいるとされ、その邪気を祓うための年中行事である。 家族で豆まきをする時など、鬼のお面を被った父親に向かい、豆を…

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12日、今年の世相を表す漢字が「税」に決まった。「税」は、もちろん「消費税」のことで、4月の8%引き上げと、来秋10%引き上げの延期など、何かと話題になることが多かったからだろう。 だが、もし「山梨県人」が今年の漢字を選…

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当店では、県外から依頼される仕事が少なくない。大概は、山梨から他県へ嫁いだ方からで、結婚する前に、その実家がうちとお付き合いをしていたからである。 最近では、「嫁ぎ先」の「嫁ぎ先」から「直しモノ」の相談を受けることもある…

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「西陣」という場所が、京都市内のどの辺りなのか、ご存知だろうか。京都の町で織物が作られるようになったのは、5世紀頃で、平安期には、すでに職人集団の町が出来ていた。 「西陣」という地名の由来は、室町中期に京都市中で勃発した…

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「キモノというものは、本当に怖いものですね。」以前、ある「ホテルマン」から、しみじみ言われた言葉である。なぜ彼が、「キモノは怖い」と思うようになったのか。それには訳がある。少しお話してみよう。 勤めているホテルでの出来事…

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このブログに掲載されている品物は、全て、現在当店が扱っているものか、以前当店で扱ったものです。

松木 茂」プロフィール

呉服屋の仕事は時代に逆行している仕事だと思う。
利便性や効率や利潤優先を考えていたら本質を見失うことが多すぎるからだ。
手間をかけて作った品物をおすすめして、世代を越えて長く使って頂く。一点の品に20年も30年も関って、その都度手を入れて直して行く。これが基本なのだろう。
一人のお客様、一つの品物にゆっくり向き合いあわてず、丁寧に、時間をかけての「スローワーク」そんな毎日を少しずつ書いていこうと思っています。

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