バイク呉服屋の忙しい日々

2014年の記事

「しみも抜けず、補正も出来ない」ような品物があることを、先日お話させて頂いた。では、この「直せない」品は、もう使えないと諦めるしかないか、というと、そうでもないのだ。 「しみや汚れが取れない」というのは、「根本的に直せな…

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「キモノ」が日常のものとされていた頃、「羽織」は無くてはならない存在だった。昭和40年代以前が舞台になっている、映画やTVドラマの女性の普段着(ウールや紬あるいは小紋、銘仙など)の上には、必ずと言ってよいほど、「羽織」が…

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桜の花 散り散りにしも わかれ行く 遠きひとりと 君もなりなむ (釈迢空・折口信夫) 桜の季節になると思い出す歌がある。「桜の花がはらはらと散りゆくように、君は別れて、遠い人になってしまうのだろうか。」 まさに、「惜別」…

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「直し」の仕事を受けても、全てが上手くいくということはない。特に、「しみ」や「変色、ヤケ」などの依頼では、品物を預かった時点で、「かなり難しいのでは」と思えるモノも多い。 ただ、その場の自己判断だけで、お断りすることはま…

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今日は、年度始めの日。多くの企業で「入社式」がとり行われた。厳しい「就職戦線」を勝ち抜き、「社会人」として第一歩を踏み出す「門出」の日である。 昔から、会社を辞めたくなる節目は、「三日、三ヶ月、三年」だと言う。入社して、…

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「よろず屋」というのが、どんな形態の店なのか、若い方では知らない方も多いだろう。 昔、田舎へいくと、食料品から、日用雑貨まで、何でも売っている店が、集落に一つ、二つはあったものだ。これが、「よろずや」である。「よろず」=…

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以前、「黒留袖」が現代において、「消え行く式服」になりつつあることを、お話したことがあった。 人生の節目である「式」というものが、形式にとらわれないものになり、昔から続く風習や習慣を守る意識が薄れた。「結婚式」のあり方な…

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キモノの着姿で、「粋(いき)な装い」というのは、洗練されたとか、あか抜けたという意味で使われているが、それと共に、少し「艶やか」な雰囲気をかもし出している時にもよく使われる。 「粋」という言葉は、江戸時代の芸者衆の、「着…

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「当てにしていただく」「頼りにしていただく」ということほど、小さな小売店にとって有難いことはない。 先月大雪が降って、身動きがとれなかった反動だろうか、このところ毎日お客様からお声がかかる。内容は、直す仕事だったり、品物…

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京都の中で、呉服問屋が軒を並べている場所は、「室町(むろまち)」と呼ばれている一帯である。 室町とは、もちろん「室町時代」に端を発するもので、問屋が林立する「室町通り」辺りは、1378年に幕府3代将軍、足利義満の居所、い…

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日付から

  • 総訪問者数:1777516
  • 本日の訪問者数:143
  • 昨日の訪問者数:344

このブログに掲載されている品物は、全て、現在当店が扱っているものか、以前当店で扱ったものです。

松木 茂」プロフィール

呉服屋の仕事は時代に逆行している仕事だと思う。
利便性や効率や利潤優先を考えていたら本質を見失うことが多すぎるからだ。
手間をかけて作った品物をおすすめして、世代を越えて長く使って頂く。一点の品に20年も30年も関って、その都度手を入れて直して行く。これが基本なのだろう。
一人のお客様、一つの品物にゆっくり向き合いあわてず、丁寧に、時間をかけての「スローワーク」そんな毎日を少しずつ書いていこうと思っています。

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